2013年8月31日土曜日

伽藍

伽藍の屋根が夏の陽射しに輝いています。天台宗別格本山 角盤山 大山寺です。現在の場所
ではないにしろ、開山は1300年前といいますから、「古事記」の編纂時期と重なります。岡山市
から信仰の道としての大山道が、古くから整備されている所から、山岳信仰の霊場として中国地
方の中心地であったものと思われます。明治8年の廃仏毀釈によって、大山寺の号が廃され本殿
を大神山神社に明け渡して、本尊だけが現在の位置に移されました。明治36年大山寺の号が復
活するまで不遇の時を過ごしました。さらに、昭和4年には4度の火災に見舞われています。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO400

2013年8月30日金曜日

祈祷

階の下の木靴が影をひいて、陽射しに浮かび上がる神主の衣が厳粛な雰囲気
を漂わせています。今も昔も変わらずに連綿と続けられてきた儀式には、歴史の
重みのようなものが感じられます。遷宮で人出の多い今の出雲大社は、静かな
所の好きな私にとっては遠慮したいところです。もう少し静かになってから訪れた
いと思っています。

コンタックスN1 24-85mm f16 オート フジクロームベルビア




2013年8月29日木曜日

向日葵

数年前の向日葵で恐縮ですが、涼風が立ってこの写真を想い出してしまいました。斐川町の
ひまわり畑です。この日は夏の盛りの暑さにもにもかかわらず、そこはかとない涼しさを感じて
いました。空にかかる秋を想わせる雲と澄んだ青、季節を先取りする様な高い空が、いつもとは
違う向日葵の風景を感じさせてくれました。

ニコンD700 24-120mm f11 オート ISO800

2013年8月28日水曜日

ミヤマカワトンボ

渓流に憩う、ミヤマカワトンボの雌です。白い縁紋が特徴で雄には有りません。日本のカワトンボ
の中では最大級で約7cmです。なかなかの特技を持っていて、なんと、水に潜って水中で産卵
することが出来るのです。通常は水面近くの植物に産卵するのですが、他の雄の邪魔が入る事
がよくあるので、このような技を身につけたのでしょう。

コンタックスRTSⅢ 180mm f2.8 オート フジクロームベルビア

2013年8月27日火曜日

回廊

日御碕神社の回廊です。夕日の祭りの当日、時間がまだ早いためか神社の境内は閑散として
いて、時折地元の人がお参りに来ておられました。磨きこまれた釘隠しの鋲が、陽射しを反射し
て美しく輝き、上の宮が映り込んでいます。日陰で風が有るおかげで多少涼しいのですが、外は
焼けるような暑さでした。

ニコンD700 24-120mm f11 オート ISO800

2013年8月26日月曜日

入道雲

秋雨前線が南下して、暑さも峠を越した様な気がします。暑さを象徴するような入道雲も、
これからしばらくして、涼しさが続く様になると、つい懐かしくなってしまう。そんな忘れっぽ
い私がいます。

ニコンD700 24-120mm f11 オート ISO800

2013年8月25日日曜日

龍頭ヶ滝

ただ無心に落ちる水が見せる、様々な形。その形に表情を読み取り、画面に
閉じ込める。それが「撮る」という事だと想います。作者の想いが見える。伝わ
る。そんな写真を撮るための様々な経験であり、テクニックであると想います。

ニコンD800 80-400mm f8 オート ISO3200

2013年8月24日土曜日

ヤマジノホトトギス

歳時記では秋を代表する花の一つとして記されています。杜鵑草(ホトトギス)は一株に十数個の
花をつける事が多く、花被片が上向きで、花柱にも斑点が有りますが、ヤマジノホトトギスは花被片
が水平に開き、花柱には斑点が有りません。薄暗い山道に点々と咲いていました。総じて草丈が低
く、花の数も一輪か二輪程度ですので、一度刈られたものが再生したものでしょう。このほうが風情
があって良い。杜鵑草の名の由来は、花被片の斑点が杜鵑の胸の模様に似ている事からです。

ニコンD800 24-120mm f5.6 オート ISO400

2013年8月23日金曜日

光芒

下山したのは五時過ぎ、帰路に就いたのは五時半を回っていました。振り返ると別れを告げる
ように光芒が、山のシルエットを浮かび上がらせていました。左端のピークが矢筈ヶ山、隣の台
形のピークが甲ヶ山です。「また来いよ」と言うように…。

ニコンD800 80-400mm f8 オート ISO400 

2013年8月22日木曜日

ツルニンジン

山道で唐突に出合った蔓性植物、ツルニンジンです。根は高麗ニンジンと同じ
薬効成分が有るそうです。葉や茎が傷つくと白い乳液が出て、その乳液には
サポニンが含まれているそうで、とても有難い植物の様です。乱獲により野生
の物は減少が著しいそうです。

ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO100

2013年8月21日水曜日

ガマズミ

五月から六月にかけて白い小さい花を穂の様に咲かせ、この時期は鮮やかな赤い実をつ
けて、色の乏しい山の風景に彩りを添えてくれます。晩秋の頃になると実が熟して食べ頃
になり、美味だそうです。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100

2013年8月20日火曜日

矢筈ヶ山より小矢筈

矢筈ヶ山から観る小矢筈は見下す状態なので、迫力には欠けるのですが、槍ヶ岳によく似て
いるのです。観る限りでは本当に登れるのか、思わず身構えてしまいます。登山道は岩峰を
巻く事をせず、直登するルートになっています。頂上の眺望は抜群なのですが、狭いのでゆっ
くり風景を楽しむ山ではありません。霞んでいますが日本海が見えています。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100

2013年8月19日月曜日

小矢筈 修験の道

小矢筈の鋭く尖った岩峰です。船上山から勝田ヶ山、甲ヶ山、小矢筈、矢筈ヶ山、
大休峠を経由して大山に至る修験の道の一峰です。道は修験の道らしく、出来る
だけ険しいルートが選ばれています。岩を攀じ登って、岩峰の先端を通過するので
す。奥穂高岳からジャンダルムを経て西穂高岳に至るルートを想い出していました。
それほど険しいのです。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100


2013年8月18日日曜日

アキアカネ

夏は暑さを避けるために、20~25度位になる標高の高い高原や山岳地帯に、集団で移動して
います。アキアカネは日本固有種です。この日の大山頂上は24度、下界とは10度も違う大山は
アキアカネにとっては最高の避暑地です。私たちの前に本格的に姿を現すのは、秋雨前線が通
過後でその頃に大挙して山を降ります。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100

2013年8月17日土曜日

海辺の仏

海際に沢山の墓が在ります。山陰海岸の一画です。所々に白い仏が鎮座していて、その内の
一体が薄日を反射して浮かび上がっていました。海では波がしらが白く輝いています。海は命
の源、糧、そして、全てが帰る所。この光景を前にすると、そんな想いが浮かんできます。


コンタックスN1 24-85mm f11 オート フジクロームベルビア

2013年8月16日金曜日

石室

大山頂上付近にはこのような小さな祠が在ります。元々山岳信仰の山ですので、奥の院なので
しょう。向かい側には小さな池が在り、毎年神官が神事を行っています。石垣の隙間に根を張って
一群の大文字草が、祠に花を添える様に白い花を咲かせていました。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100


2013年8月15日木曜日

シシウド

山頂付近のお花畑です。盛りを少し過ぎたシシウドの白い花が山霧を背に、白く浮かび上がっ
ていました。左に屏風岩、右の白い筋は元谷です。白い山霧のお陰で、陽射しを受けて輝く白
い花が強調されたのか、美しく見えました。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100

2013年8月14日水曜日

ハクサンフウロ

ハクサンフウロが草に埋もれるようにして一輪、また一輪と群生する事を
嫌がる様に、点々と咲いていました。空には何故か、秋の雲が優しい姿
を見せています。点在する朱色が眼に鮮やかでした。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100

2013年8月13日火曜日

大山の頂上は目前です。木道は天に向かって伸びているように見えます。
心地よい風も吹いています。空に浮かぶ雲がとても近く感じます。夏の強い
陽射しが木道に濃い影を落として、道の存在感を高めています。岸田劉生の
「道路と土手と塀(切通之写生)」や、東山魁夷の「道」を思い起こします。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100

2013年8月12日月曜日

山稜に咲く

以前に比べて木道がずいぶん長く伸びていました。その御蔭でしょう。山頂付近の花が格段に
増えていて、とても綺麗です。ハクサンフウロ、シモツケソウ、イブキトラノオ、盛りは過ぎていま
したが九蓋草の群落もありました。長い間、大山の整備に携わって来られた方々の努力には、
頭が下がります。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100

2013年8月11日日曜日

ホウジロ

今日は大山に登りました。夏山登山道は久し振りです。縦走路が閉鎖になって魅力が半減
していたからです。六合目の避難小屋を過ぎた辺りです。森林限界を超えて視界が開けた頃
涼やかな鳥の囀りが間近に聞こえてきました。ホウジロです。ナナカマドの枝に止まって気持
ち良さそうに、かなり長い時間囀ってくれました。暑さを忘れていました。

ニコンD800 80-400mm f11 オート ISO400

2013年8月10日土曜日

神域

玉峰山雌滝の遠景です。雌滝は巨大な岩壁が割れてそこから滲み出してきた様な、秘めや
かな滝です。前に安置されている石仏は比較的新しい様ですが、この辺り一帯が風土記の
時代から神聖な場所として、在り続けてきた様な、そんな印象です。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO1600

2013年8月9日金曜日

白糸の滝

静岡県富士宮市の白糸の滝です。富士山の雪解け水が溶岩断層から湧き出しているのです。
この滝も「富士山 信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として世界文化遺産に登録されてい
ます。涼を感じるには最適の滝です。

コンタックスRTSⅢ 35mm f11 オート フジクロームベルビア

2013年8月8日木曜日

玉峰山雄滝

玉峰山の雄滝です。こちらの滝は開放的で玉峰山では最も落差の大きい滝です。大きな滝では
ないのですが、深山の滝として、これほど趣の有る滝は、なかなかないと想っています。玉峰山
は花崗岩の山ですから、見上げる様な岩壁が随所に在りますが、この雄滝の周辺もそんな岩壁
に囲まれています。出来るなら雨の日か、曇りの日に訪れたかったのですが…。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100

2013年8月7日水曜日

玉峰山雌滝

久し振りに玉峰山に登りました。この山は標高820mほどの花崗岩の山で
水源の山でもあります。「出雲風土記」では頂上に玉上神を祀る社が在った
と記されています。奇岩あり、幾多の滝ありで面白い山です。雌滝は小さな
滝ですが、あたかも、蓋をするような巨岩は異様な迫力があります。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO3200

2013年8月6日火曜日

ノウゼンカズラ

ノウゼンカズラの燃える様なオレンジ色には、夏の暑い陽射しと青空が
よく似合います。原産は中国で、古くから日本に渡来し、薬用に栽培され
ていました。有毒植物で大した毒ではありませんが「花の蜜が目に入る
と目がつぶれる」と、庭に植えるのを嫌う地方があります。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100

2013年8月5日月曜日

屋台

昨日の水郷祭風景、大変な人出です。屋台の人たちは大忙し、花火見物は
音だけでしょう。それでも、空には時折、大きな花火が視界をふさぐように拡
がります。花火は見物人がいてこその花火です。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO3200

2013年8月4日日曜日

水郷祭

昨日、嵩山の頂上から水郷祭の花火を見物していました。嵩山の頂上からの松江の夜景は小規模
ながら見応えが在ります。街の灯りと花火の灯りに赤く浮かび上がる宍道湖と大橋川。そして、花火
の華やかな色模様が織りなす風景は見事なものでした。嵩山には涼しい風が吹いていました。

ニコンD800 80-400mm f8 オート ISO100



2013年8月3日土曜日

羅漢

暑い日が続きます。ここで納涼の意味で怖い羅漢像を紹介します。立久恵峡の羅漢像です。製
作年代は大正初期で意外に新しいのですが、風化が進まず彫りの深さが残り、彫刻の巧みさも
あって表情が豊かです。岩の表面に這いまわる樹の根が異様な雰囲気を作り出しています。


ニコンD800 80-400mm f5.6 オート ISO1600


2013年8月2日金曜日

はちすと蕾

7月30日、花のなくなった荒神谷。雨に濡れて下を向いたはちすで、
物の哀れが表現できればと出向いたのですが、雨は降らず晴れ間さ
え覗いています。はちすが沢山あるのは予定通りでしたが、「想う様
にはいかないな」と嘆いていると、驚いた事に、出来たばかりのはち
すを前にして、まだ蕾が頑張っているのです。

ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO100


2013年8月1日木曜日

もみじ

雨の日です。見上げると紅葉の種の赤い色が淡く輝いていました。晴れて乾くと風に乗って
くるくると飛んでいきそうな熟した種子です。どこかで芽吹いて育ってほしいものです。


ニコンD800 80-400mm f5.6 オート ISO100