2013年5月31日金曜日

橋の上から

繁る青葉の中に一房だけの藤の花を見つけました。やわらかい緑色に
埋もれるように、それでも私を見てと自己主張している様で、なんとなく
気になる藤の花です。渓流の小さな島には椿の花が縁取るように赤い
色を見せています。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2013年5月30日木曜日

野に在り

出会ったのは人里を少し離れた山の中、遠出をしたのか野良猫なのか定かではないのですが、
睨み付けるように私を見つめるその目は、凛として気品さえ感じてしまいます。


ニコンF6 80-400mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2013年5月29日水曜日

花菖蒲

いきなりの入梅、びっくりしました。いかにも梅雨らしいしとしと雨は久し振りのような気がします。
庭の花菖蒲が水滴をまとっています。普段の花菖蒲は派手すぎてあまり好きではないのですが、
雨が似合う花であることをはじめて知りました。


ニコンD800 マイクロ105mm f2.8 ISO400

2013年5月28日火曜日

強い日差しで輝くトタン屋根の前で、電線に羽を休める燕が一羽。茅葺屋根が維持できなくなって
トタンで覆った屋根ですが、最近ではこの形そのものを見かけることが少なくなりました。耐久性の
高いトタンを用いているようで塗装をしていません。光を反射してくれそうで夏は案外涼しいかもしれ
ません。夕日などが反射すると綺麗でしょうね。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100

2013年5月27日月曜日

魅惑の微笑み

美咲町の棚田は古くから開かれていたのでしょう、随所にさりげなく祠が造られていて個性的な
仏様が鎮座しておられます。童女のようなほほえみを湛えて、遠くを見つめるような仏様の眼差
しには包み込むような優しい雰囲気が感じられます。


ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO400

2013年5月26日日曜日

境神社の大檜

境神社の境内にある大檜のうちの一本です。神社にあるすべての檜は皮が
剥ぎ取られていました。おそらく出雲大社の桧皮葺の材料として供されたの
だと思います。出雲大社の遷宮は大事業であることが良くわかりました。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2013年5月25日土曜日

美咲町の棚田

美咲町の棚田は山々のそれぞれの谷のすべてに、造れるだけの棚田を造ったような「耕して
地に至る」そのもの、日本の原風景そのもののような景色です。足跡も新しい田植えの終わっ
たばかりの一枚の向こうに連なる曲線の優美な構成は、とても美しく郷愁を誘います。


ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO100

2013年5月24日金曜日

藤の花

二週間程前に出合った藤の花です。この日本原産の花は万葉の昔から日本人に愛されてきま
ました。歌だけではなく工芸品のデザイン、歌舞伎にも登場します。初夏に咲く花なので夏の花
だと思うのですが、藤は春の季語です。優雅で気品あふれる紫のしだれ花にはいつも眼を奪わ
れるのですが、これが写真にしようと思えば大変難しい。藤棚の花は整って美しいのですが人工
的な匂いがして絵にし難い。形の良い野生の藤を見つけるのはとても難しいのです。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2013年5月23日木曜日

大併和西の棚田

美咲町の棚田は広い範囲にわたって広がっていて、田植えの時期も場所によって
異なります。菖蒲の花の盛りを迎えた大併和西の棚田の、田植えの終わったばか
りの水田では稲の苗が見事な曲線を見せています。原風景ともいえる棚田の曲線
は作業をする農家の人々にとっては大変ですが、残してほしい風景としては筆頭に
あげられるものだと思います。

ニコンD800 24-120mm f16 オート ISO400

2013年5月22日水曜日

棚田(美咲町北庄)

葉に先駆けて花を咲かせる桐ですが、すでに盛りを過ぎて葉に変わりつつあります。本来なら、
すでに田植えを終えているのですが、今年は雨が殆ど降らないために多少は天水に頼る美咲町
北庄の棚田は、いまだ水の張られていない箇所があります。それでも小学生を迎えての田植え
祭りを控えているとのことで、やっと田植えの時を迎えようとしています。左奥に小さく見える人は
はぜの修繕をしておられるようです。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO100


2013年5月21日火曜日

蔦の祠

美咲町で出合った蔦に埋もれた簡素で古びた祠です。木彫りの仏様もかなり古びていて、
お顔も判別できません。それでも、この仏様は忘れられたわけではないようで、枯れた榊が
両脇に供えられているのです。よく見るとこの仏様、それなりの品格を感じます。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2013年5月20日月曜日

霧の中で

山紫陽花の花が霧の中に浮かんでいました。この花は今の時季、山を歩くとよく出会う馴染み
の深い花です。晴れた日の見通しに良い時に出合うと、周囲の若葉に埋もれて見逃してしまう
事がよくあるのですが、この日は濃い山霧の白の中に山紫陽花の白が浮き出て、逆にその存
在を際立たせていました。


コンタックスN1 24-85mm f8 オート フジクロームベルビア

2013年5月19日日曜日

船上山の横手道で出合った樹です。逞しい幹で周囲を睥睨するように伸び上がった姿が、異様な
迫力で迫って来ました。斑になった木肌の内には強靭な筋肉でも存在していて、今にも動き出しそ
うな不思議な動感に満ちていました。


ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO800


2013年5月18日土曜日

新緑と北壁

金門付近からの大山北壁です。鮮やかで優しい若葉の緑で彩られた山は、生命感が溢れている
様で心が浮き立ってきます。大山の北壁は谷間に、いまだ雪を残して冬が名残を惜しんでいるか
のようです。すっきりとした五月晴れの空は暖かな陽射しを感じさせてくれます。

ニコンF6 24-120mm f8 オート フジクロームベルビア

2013年5月17日金曜日

新緑

日陰の山道を歩いていると、輝く新緑のむこうに轟音と共に大きな滝が姿を
見せました。轟音は山道を歩く間聞こえていたのですが、突如、現れた滝は
想像していたよりは遥かに大きく、迫力に満ちていました。


コンタックスRTSⅢ 85mm f4 オート フジクロームベルビア


2013年5月16日木曜日

水木の花

水木の花が渓流沿いにひっそりと咲いていました。水木は高さ10~20メートルの落葉高木で
たくさんの白い花をつけるので、遠くからでもすぐに見付けることが出来るのですが、あまり陽
の当らない場所でこじんまりと咲いているのを見掛けることが在ります。渓流を好む性質もある
様です。たまたま射してきた木漏れ日で明るくなった渓流に、白い水木の花が浮かび上がり、
初夏の渓流歩きの鮮やかな印象として心に残りました。

ニコンF6 24-120mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2013年5月15日水曜日

水の中

小さな池の中、水草が小さな林を造っています。日射しに浮かび上がる淡い緑色は野山の新緑と
同じです。水面に遊ぶアメンボも初夏の陽射しを楽しんでいるようです。今日の様なちょうど良い日
は、のんびり散策しながら足元の風景を愛でる余裕も出てきます。

ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO400

2013年5月14日火曜日

涼感

昨日今日とまるで真夏の様ないきなりの暑さです。暑さに体の慣れていないので、よけいに
暑さを感じてしまいます。こんな時には流れ落ちる滝の水しぶきが恋しくなってしまいます。
こんな写真を大きく伸ばして壁に張れば、少しは涼しくなるのではと実行してみました。


コンタックスRTSⅢ 180mm f4 オート フジクロームベルビア

2013年5月13日月曜日

夕暮れに

突堤に使われていない電信柱がポツンと立ち、よく見ると釣り人が引っ掛けたのか切れた釣り糸
が夕陽に光って風になびいています。釣り人たちは思い思いの場所に陣取り、まだまだ帰る気は
なさそうです。遠くの山並みが夕陽を受けてぼんやりと浮かび上がっています。どこか懐かしさを
感じてしまう風景です。

ニコンF6 24-120mm f8 オート フジクロームベルビア





2013年5月12日日曜日

軒下に

寺の軒下で偶然見つけた木彫像です。斜光を受けた彫像は見事な存在感で威圧感さえ感じ
ます。撮影したのはかなり以前の事なのですが、これほどの彫像が雨ざらしのまま軒下に在
ることに驚くとともに感心してしまいました。


コンタックスRSTⅢ 85mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2013年5月11日土曜日

強い陽射しが岩にシダの影を造っていました。あまりにもリアルな影なので想わずパチリ。
シダの葉の一枚一枚が綺麗に表現されていて、太古の化石がいきなり眼の前に出現した様
に見えてしまい、驚いたのです。

ニコンD800 80-400mm f8 オート ISO400

2013年5月10日金曜日

早苗

鳥取県岩美町の区画整理がされる前の棚田です。少しだけ伸びた苗の輪郭が傾いた日射しを
映した水面にくっきりと浮かび上がり、湾曲した田圃に沿って付けられた畦道を裸足で歩く老人
の姿が、なんとなく郷愁を誘って、遠い記憶を呼び起こす。そんな光景でした。


コンタックスRTSⅢ 180mm f8 オート フジクロームベルビア


2013年5月9日木曜日

新緑の雨滝

新緑の野山はとても魅力的です。しかし、野山の新緑の瑞々しさと彩りは遠望が利かばこそ
です。黄砂による影響なのか、山の上から新緑の際立ちを観ていたのは遠い昔の様な気が
します。近頃の私は新緑を愛でたくなると、渓流を歩くようにしています。


ニコンF6 24-120mm f8 オート フジクロームベルビア

2013年5月8日水曜日

大山北壁

5月2日、元谷から望んだ大山北壁です。前日か前々日かに降雪があったとの事で北壁はすっかり
冬の装いでした。上空は晴れているのですが、冷気のせいで尾根はすっぽりガスの中です。真冬の
様な風景に山の厳しさを観る想いでした。鴉が一羽、大山に挑むかのように飛んでいました。


ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO400

2013年5月7日火曜日

船通山のカタクリ

カタクリの花の撮影は結構、大変なのです。花が下を向いて咲いているので寝転んで頬杖を突かな
ければ撮影できないのです。それでも、ファインダーの中にその姿をとらえて観ると、花びらを反り返
らせてうつむきがちに咲く様子は清楚、可憐という言葉がふさわしく、メルヘンを感じます。


ニコンD800 マイクロ105mm2倍テレコン 開放 オート ISO400


2013年5月6日月曜日

船通山の道



船通山の登山道は(主に鳥上の滝迄)立派な石畳の様な道になっています。船通山は
古来より鳥上(髪)山あるいは鳥上(髪)峰と呼ばれていました。「古事記」「日本書紀」
記されたスサノウと八岐大蛇の中心舞台の故でしょうか、他の山では大山の参道ぐらい
          しか見掛けません。信仰の対象になっているのでしょう


 ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400          

2013年5月5日日曜日

猫の目草

初夏の陽射しとカタクリの花に誘われて、船通山に登りました。今日は子どもの日、鳥上の滝コース
の駐車場は車で溢れていました。登山道は神の山らしく立派な石畳や石段で整備されていて、とて
も登りやすい道です。半分以上渓流沿いの道で、水音を聞きながらの登りは快適です。猫の目草は
水を好みます。水の流れが陽射しにキラキラ光り、陽を浴びた猫の目草は気持ちよさそうでした。


ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO100


2013年5月4日土曜日

まだ!八重桜

今年は桜の時季の気温が低かったせいか、少し標高の高い所では桜の花が
いまだ元気です。昨年もそうでしたが桜の花の咲いている期間が長くなってい
る様な気がします。小さな山の竹林の傍で八重桜を見付けました。暗い竹林を
バックにした淡いピンクはとても鮮やかですが、桜の若葉と若竹の若々しい緑の
取り合わせが目に優しく映りました。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400




2013年5月3日金曜日

大神山神社

久し振りに大神山神社を訪れました。参拝者の足によって角が丸くなった石段
は、長い歴史を感じさせてくれます。最近は神社や歴史などに興味を持つ、若
い女性がたくさんおられる様で、この日も一人旅なのでしょうか、若い女性に出
会いました。石段を登る後ろ姿が風景に溶け込んでいくようでした。

ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2013年5月2日木曜日

鷹入の滝

水量の豊かな滝もあれば、鷹入の滝のように糸の様に細い滝もあります。
細い滝が音もなく静かに落ちる様を、観ていると不思議な感覚になります。
滝を観て心が静まるのはこの滝ぐらいでしょう。


コンタックスN1 24-85mm f11 オート フジクロームベルビア

2013年5月1日水曜日

日が沈んで

日が沈んで残照が空と湖面を染めています。右には白鳥号が浮かんで、夕陽の余韻に浸って
いるかのようです。夕日に夢中になっていた人々が入り日と共に去って行き、周囲が静けさを
取り戻して、徐々に暗くなっていくこの時間が私の好みです。


ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800