2012年9月30日日曜日

夕暮れの彼岸花

暑さ寒さも彼岸までと云う言葉は、今年は当てはまらないだろうと思っていましたが、
ちゃんと朝晩が涼しくなり、先人の知恵には敬服してしまいます。そして、この彼岸花
もきっちりと時を合わせて咲いてくれました。これほど律儀な花も珍しい。今回は夕暮
れの中で長時間露光で捉えてみました。花は多少ブレテしまいましたが私の彼岸花
のイメージが多少なりとも表現出来たのではないかと想います。


コンタックスN1 24-85mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年9月29日土曜日

経島

本来の日御碕神社である経島です。ウミネコの繁殖地としても有名で、島は神官と指定さ
れたウミネコの調査員以外は立ち入り禁止になっています。付近の海底には参道の様なも
のなど様々な遺構があるそうです。ところで出雲大社と日御碕神社は争いが絶えなかったそ
うで応徳元年(1084)、大社側が日御碕側の神田(一町七反歩)の、収穫期を迎えた稲を奪
い去った為、日御碕側が朝廷に訴えて、時の権力者白河院がその訴えを認めたと記録に在
るそうです。その原因は祭神にある様です。大社の祭神はオオクニヌシ、日御碕の主祭神は
アマテラスで敗者と勝者の因縁の上の争いなのでしょう。


ニコンD700 80-400mm f5.6 オート ISO800


2012年9月28日金曜日

稲佐の浜

神迎えの神事で有名な稲佐の浜の中心に在る弁天島です。稲佐の浜はアマテラスの使者
タケミカズチとオオクニヌシが国譲りの談判をした場所でもあります。現在は弁天島と云われ
ていますが、古くは「沖御前」と云い遥か沖に在ったと云われています。地続きになったのは
急速に砂浜が広がった結果で景観が失われたことは真に残念です。八百万の神の時代、島
が信仰の対象であり、弁財天は仏教渡来の時に付与されたのではないでしょうか。この浜が
八百万の神々を迎える舞台になっているのは興味深い話です。


ニコンF6 24-120mm f8 オート フジクロームベルビア



2012年9月27日木曜日

砂遊び

鳥取砂丘の砂の壁を男女が四つん這いで懸命に登っていました。女性
の方が少しリードしているようです。真剣に遊ぶ姿は見ていて楽しい、頂
の高さは47m頂上までもう少しガンバレ! 砂の壁にはひと頃大きな落
書きが目立ちましたが2009年に条例が制定されていたずらはなくなった
ようです。



ニコンF6 24-120mm f16 オート フジクロームベルビア

2012年9月26日水曜日

うさぎ

県立美術館の兎のモニュメントは、縁結びのご利益があるとの事で
以前から評判になっているそうですね。県立美術館の裏は夕暮れの
頃はとても良い撮影スポットになります。この日は何故か兎が気にな
って見ているとなんだか気になる二人連れ。



コンタックスN1 24-85mm f8 オート フジクロームベルビア

2012年9月25日火曜日

松江水燈路

一昨年から始まった二の丸上の段興雲閣前で実施されている「手作り行灯展」です。コン
テストも兼ねていて誰でも参加できるそうです。広場一面に拡がる行灯の灯りは彼岸の入
りを境に急に涼しくなった初秋の夜を象徴しているようでした。


ニコンD700 24-120mm f5.6 オート ISO3200 

2012年9月24日月曜日

松江水灯路

松江水灯路が始まりました。城見縄手の堀川では川面に映る灯影が幻想的な光景を演出
しています。手前を通り過ぎていく堀川遊覧船の、光の幻影の中にゆっくりと入って行こうと
していく姿は一幅の絵のような光景を現出してくれました。



ニコンD700 24-120mm f5.6 オート ISO3200


2012年9月23日日曜日

ウメバチソウ

久し振りにウメバチソウに出合いました。場所と時期が合わなかったのか、なかなか顔を
見ることが出来ませんでした。ウメバチソウは端正な花の形が梅鉢紋に似ている事からそ
の名が付きました。一般的な生育地は低山から高山の日当たりのよい湿地ですが、一部
には芝生の多い乾燥地に育つものもあるそうです。この花を見ると「山に来たな」と何故か
想ってしまうのです。ちなみにこの花には芝生の乾燥地で出合いました。



ニコンD800 105mmマクロ f2.8 オート ISO400

2012年9月22日土曜日

桝水高原

桝水高原ではいつ頃からは定かでありませんが、やぎが草刈をしています。今年からで
しょうか、黒やぎも加わっています。のんびり草を食むやぎを見ていると、こちらまでゆった
りした気分になってきます。天気も良く暑くも寒くもないこんな光景に出会えた事に感謝。


ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800



2012年9月21日金曜日

大山桝水高原のマツムシソウ

桝水高原のマツムシソウは母種なので草丈は80cmを超えます。撮影者にとってこれは
有難い事で、タカネマツムシソウのような草丈の低い花は、殆ど腹這いになって撮影しな
ければならず、泥だらけになる事もしばしばです。大山に秋の訪れを告げてくれるマツムシ
ソウの独特な形と青紫は、これから訪れる本格的な秋の彩を想い起させてくれる色です。


ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800

2012年9月20日木曜日

タカネマツムシソウ

吾妻山の中腹にある小高い丘の斜面に、いつものように少し大きめの花を付けたタカネ
マツムシソウは、鮮やかな青紫色をみせて、あたかも草の上に座っているかのような安
定感でした。西の空には怪しげな雲がかかり始めました、そろそろ退散しましょう。



ニコンD800 24-120mm f11 オート ISO400

2012年9月19日水曜日

山間(やまあい)の秋

昨日吾妻山の松虫草に会いに出掛けました。この山の松虫草はタカネマツムシソウと云い、
マツムシソウの高山型の変種で母種(80cm)にくらべて、15~30cmと草丈が低くなっていま
す。吾妻山の草原で花を見ていて、ふと振り返ると、遠くに黄金色の鮮やかな水田が目に飛
び込んできました。多分、高野町だと想いますが、山の中にひっそりと在る隠れ里の様な雰囲
気があって、平家の落人伝説を思い出してしまいました。


ニコンD800 80-400mm f8 オート ISO400

2012年9月18日火曜日

ゲンノショウコ

「現の証拠」の意味で、飲めばたちどころに薬効が現れると云うところからこの名が付いて
います。従って、表記もそのまま漢字になっています。いしゃいらず、りびょうそう、ねこあし
など100以上の方言があります。日本全土に在り、どこにでも生えていていつでも助けて
くれる事から人々に親しまれてきました。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400


2012年9月17日月曜日

砂すべり

大山の尾根の東側にあるユートピア小屋から下って、最終的には大神山神社の裏手に至る
通称砂すべりコースです。写真ではあまり斜度は感じませんが、かなりの傾斜で下るときの
コツはかかとを軸に体重を後ろに残しながら、跳ぶように足を運ぶと良いのですが、うまくいく
とこれが楽しい。一足ごとに2~3m進みます。縦走路が健在だった時は弥山、剣ヶ峰を経て
ついでに三鈷峰に登ってから、この砂すべりを下るのが大山登山の定番でした。


コンタックスN1 24-85mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年9月16日日曜日

イグサに集う

吾妻山で出合いました、アキアカネが数匹イグサの茎に止まって羽を休めています。
アキアカネは下界が暑いときは山の上に避暑にやってきます。結構逞しくて、南アル
プスの3000mの遊歩道を歩いている時、アキアカネの群れに出会った事があります。
イグサは別名をトウシンソウ(燈心草)と云うそうで、かつて油で灯りを採っていた頃、
この茎の髄を燈心として用いていた事からこの名があります。現在でも和蝋燭の芯と
して使われているそうです。


ニコンF6 24-120mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年9月15日土曜日

そば

蕎麦の栽培について述べた最も古い記録は『続日本紀』養老6年(722)に旱魃で大飢饉
になったため、将来に備えて蕎麦を植えることを命じたとあるそうです。もっとも栽培そのも
のの歴史は遥かに古く、高知県内の9000年以上前の遺跡からそばの花粉が見つかって
いて、その頃から栽培されていたと考えられています。現在のような麺状の蕎麦は慶長19
年(1614)に初めて記録に登場するようですが、元禄年間(1688~1704)に小麦粉をつなぎ
に使った、いわゆる『二八そば』が登場して本格的に普及しました。そばはとてもうまい。


ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800


2012年9月14日金曜日

ぞうさん

安佐動物公園での一コマです。壁に描かれた大きな象の絵、子供たちにはどんな風に
見えているのでしょうか。大人には判らない事がきっと見えているのだろうと思います。
せめて、子供たちの目線の高さで観てみると新しい発見がある様な気がします。


コンタックスN1 24-85mm f8 オート フジクロームベルビア


2012年9月13日木曜日

ファミリー

公園を散策しているととても楽しそうなファミリーを見かけました。お父さんは小さな虫籠を
下げて下を見ながらとぼとぼと前を歩いていきます。お母さんと子どもたちは何が楽しいの
か一緒になってぴょんぴょん跳びはねています。お父さんとお母さんと子どもたちの対比が
面白くて想わずパチリ。夕暮れの赤い光に染まった姿が印象的でした。


ニコンF6 80-400mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年9月12日水曜日

砂浴び

多分、ヒバリだと想いますが、砂浴びをしていました。近付いた私を警戒してか立ち上がって
威嚇するようなポーズを見せました。場所は出雲市の花の郷、遊歩道の上です。「こんな所で」
と想う様なそんな出会いでした。この後、動かぬ私に警戒を解いたのかしばらくの間、砂浴びを
続けてくれて思い掛けない楽しい一時を過ごす事が出来ました。


ニコンF6 80-400mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年9月11日火曜日

風に揺れて

チングルマの実の冠毛が風に揺れていました。チングルマの名の由来はこの冠毛を
おもちゃの風車に見立て、また可憐な花を稚児にたとえて稚児の風車『稚児車』となり、
それが転訛してチングルマとなったようです。我々山好き人間は、花も良いのですがこの
風に揺れる優しい冠毛を見る事が楽しみの一つです。


コンタックスN1 24-85mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年9月10日月曜日

実りの時を迎えて

実ってこうべを垂れた稲穂の向こうに築地松、簸川平野が収穫の時を迎えています。
棚田のある風景が日本を象徴するものならば、築地松のある風景は出雲を象徴する
とても懐かしい原風景だと想います。維持するのはとても大変だと云う事は判っていま
すが、これからも守っていかなければならない風景です。


ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800

2012年9月9日日曜日

昼下がり

洗濯物が風に揺れていました。まるで人がぶら下がっている様な形に想わず微笑んで
しまいました。三津町の漁港の近くです。人の姿が全く見受けられない時間帯なのか、
森閑としている中、ここだけに人の温もりのようなものが感じられました。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2012年9月8日土曜日

岩の神

神社の名称は忘れましたが松江市大野町の小さな神社の境内に座っていた岩です。
日本の宗教の原点は八百万の神であると想っています。すなわち万物に宿るすべて
の霊性が神であって名前などはなかったのではないか。そこに仏教が渡来して序列
と人格(祭神)が生まれたのではないかと想っています。岩の上の五角柱にはオオナ
ムチ、スクナヒコナなどの祭神の名が刻まれています。最初は山、岩、池、川、丸石、
等々その物が信仰の対象であって、拝殿(平安時代の神殿造りがモデル)もなく遙拝
の場所だけが存在していたはずです。先日、釜浦の石上神社を訪ねました。神社の前
の家の人にこの神社の祭神はと聞くと、ただ一言「石」と言われました。八百万の神は
健在でした。


ニコンD800 24-120mm f8 オート ISO400

2012年9月7日金曜日

ツマグロヒョウモン

青空の下、松虫草で食事をするツマグロヒョウモン、枡水ヶ原の光景です。まだまだ暑さ
は残っていますが、ここまで来るとさすがに涼しい風が吹き抜けていきます。松虫草は秋
の訪れを告げてくれる花です。別名をりんぽうぎくと云うそうです。空にはまだ入道雲が幅
を利かせていますが草原には秋が訪れています。


ニコンD800 80-400mm f5.6 オート ISO400

2012年9月6日木曜日

マツムシソウ

大山で松虫草が咲いていると聞き、訪れてみました。独特の形をした紫色の花は今を盛りと
咲き誇り沢山の昆虫を集めていました。中でも目立って多いのはヒョウモン蝶で盛んに蜜を
吸っていました。その中で一羽だけジャノメチョウがいました。羽がかなり傷んでいて山の秋
を感じさせてくれました。


ニコンD800 80-400mm f5.6 ISO400

2012年9月5日水曜日

緑に埋もれて

緑に埋もれてひとすじの滝が流れ落ちています。遠くの滝を撮影しているので流れ落ちる
水の音は周りの緑に吸収されるのか殆ど聞こえてきません。山の中でこんな光景に出合う
度に私はいつも日本の森の豊かさを想います。日本の森は何もかも包み込んでくれるような
優しさに満ちています。


ニコンF6 80-400mm f5.6 オート フジクロームベルビア




2012年9月4日火曜日

ワタスゲ

山に入って湿原地帯を歩いていると、時々、池のほとりに小さな綿をちぎって投げた様に
点々と白い穂が続いている事があります。ワタスゲの群落です。風に揺れる姿は幻想的
で朝霧の中で出合った時などは夢幻の世界に迷い込んだのでは(チョッと大袈裟かな?)
と想う事があります。この日は曇りがちの空で、雲の切れ間からの陽が池面に映えてワタ
スゲの姿を浮かび上がらせてくれました。


マミヤ645 80mmマクロ f4 オート フジクロームベルビア

2012年9月3日月曜日

家路へ

おじいさんとお孫さんでしょうか足早に家路に就きます。武内神社の夜祭りは
夏休み最後の日と重なっているせいか、楽しかった夏休みに想いを馳せて、
そして、夏休みが終わってしまう事に想いが至り、祭りを終えて家路に就く時
の物悲しさが特に強くなるのではないでしょうか。


ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO3200

2012年9月2日日曜日

武内神社大祭

武内神社大祭に初めて行きました。子供の頃、8月31日と言えば夏休みの終わりで、怠け
者の私は宿題に追われてそれどころではなかったのです。それが習慣になり、元々の祭り
嫌いと重なって、この年になって初めてのお参りとなったのです。ものすごい人出ですね。
驚きました。武内神社は平濱八幡宮の境内社で祭神は武内宿禰でご利益は延命長寿など、
平濱八幡宮は京都の石清水八幡宮の別宮で出雲最古の八幡宮。祭神は応神天皇、仲哀天
皇、神功皇后です。こちらの方はあまり有名ではないようです。


ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO3200

2012年9月1日土曜日

飛ぶ

先日、アクアスのペンギンに会いたくて出掛けました。地上をひょこひょこと歩く姿はとても
愛くるしくて観ていて和むのですが、泳ぐ姿は別の動物かと想うほど精悍ですばやくて、水
の中を飛ぶがごとく泳ぐさまは感動的ですらあります。初めて観た時はただただ驚くだけで
した。射しこむ光に向かって飛ぶように泳ぐ姿は大空を飛翔する鳥の様に優雅でした。



ニコンD800 24-120mm f4 オート ISO1600